2006年01月24日

中国とハリウッド映画―偏狭な精神の宿る場所

中国政府というのは、たかだがエンターテイメントにすら口を挟む輩なのである。以前、ハリウッドがブラッド・ピット主演で「セブン・イヤーズ・イン・チベット」を制作した時も、内容について映画会社にクレームをつけたらしい。
上映禁止:中国で「SAYURI」 反日感情悪化を懸念(毎日新聞 2006年1月23日 18時10分)

【香港・成沢健一】23日付の香港紙「東方日報」などは、来月10日に中国本土で予定されていたハリウッド映画「SAYURI」(ロブ・マーシャル監督)の初上映が中止されたと報じた。中国人女優の章子怡(チャン・ツィイー)さんがヒロインの芸者役を演じていることから、中国人に旧日本軍の従軍慰安婦問題を思い起こさせ、反日感情の悪化につながることが懸念されるためと同紙は伝えている。
「SAYURI」は、スティーブン・スピルバーグ氏が製作総指揮を執り、中国のトップ女優、鞏俐(コン・リー)さんも芸者役で出演する。
 中国のインターネット上では昨年から、章さんが芸者役を演じることについて「国を辱めるものだ」といった批判の書き込みが相次いでいた。報道によると、中国では来月10日に上映が始まる予定だったが、国家放送映画テレビ総局が「扱うテーマが敏感」との理由で中止を決めた。その後の上映計画についても審議しているが、許可される可能性は低いという。

引用終わり。偏向新聞毎日のSAYURIに関する記事である。記者は香港特派員の成沢健一という男だよ。まったくどこの国の人間なのかわからない男だね。
>反日感情悪化を懸念
なんて書き方が、あたかも中国側が配慮しているような印象を与える見出しだ。そもそも
>中国人に旧日本軍の従軍慰安婦問題を思い起こさせ
なんて妄想がアホラシイのだ。戦前から戦後にかけての話とはいえ、従軍映画ではない。原作を読んだことがあるが、これは花街の世界を舞台にした物語だ。アメリカ人の作者によって書かれた話だが、よくある浅薄な日本人像はなく、京都での綿密な取材をもとに書かれた純文学である。バカも休み休み言って欲しいものだ。

女優の木村佳乃が雑誌のインタビューで「SAYURIの主役を日本人が張ることができず、外国人に取られてしまった」と悔しそうに言っていた。木村さんも帰国子女で英語が話せる。それだけの大役を日本人女優から奪ったのは本来なら名誉なことであるはずなのに、「日本人の男優(渡辺謙)相手に中国人が売春婦の役を演じるとはけしからん」などという意見が中国人の間から出ているそうで、まったくアホらしすぎてめまいがする。

ちなみに、この章子怡(チャン・ツィイー)と鞏俐(コン・リー)いう女優は、チャン・イーモウという大監督の愛人をしていた人たちだ。華人の友人から聞いた。彼女たちは同監督の作品に出演して名前を売って、ハリウッドや海外の作品にも出るようになった。コン・リーはともかく、ツィイーはわずか20歳前後の時に、50近いイーモウ監督に接近したのだから大したものである。友人によるとコン・リーの方はシンガポールの実業家と結婚したらしい。どんな手を使ってもまずはのし上がることが先決なのだろう。アイジンがゲイシャを演じて何が悪いのか?


ともあれ、そんな中国が上映に向けて全面的にバックアップしているのが、コレ。
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南京事件、ハリウッド映画に…メリル・ストリープ出演(2006年1月18日23時23分 読売新聞)
【上海=加藤隆則】旧日本軍による1937年の南京事件を題材にしたハリウッド映画の制作が決まり、来年12月の事件70年に合わせ、世界で同時公開されることが明らかになった。〈中略〉
中国では旧日本軍が南京を包囲した12月13日を「南京大虐殺記念日」としており、70年にあたる来年は、各種行事が行われる予定。

さもありなんという感じですな。

真珠湾攻撃を描いたハリウッド映画「パールハーバー」が上映された時も、日本人は別に怒らなかった。戦争を安いメロドラマとミックスさせた大衆映画だったので、「あんな低レベルな作品にいちいち目くじら立てることないよ」というのが多くの日本人の意見だった。大人と言うべきなのか?無関心と言うべきなのか……ともかく某国の人たちとは対照的なのは確かである。

このニュースに関する意見はこちらでも読める→「SAYURI」が起爆剤になるかも?


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posted by 館主 at 11:33| Comment(8) | TrackBack(1) | ニュース/海外(アジア) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
コメントありがとうございます。
マスコミの報道へのうんざりさしかり、「SAYURI」に関する報道や事実しかり、日本のイメージ戦の未熟さや受身で事後否定的な対応などが歯がゆかったりしますね。
世界に向けたイメージ戦に使われる映画を作る国々と、国内向けに作った映画が「軍国化」と一部海外から非難されるのを甘んじる日本という国。
なんだかな〜です、ほんとに。
Posted by bouzu at 2006年01月26日 16:15
bouzuさん、こんにちは。

>日本のイメージ戦の未熟さや受身で事後否定的な対応などが歯がゆかったりしますね。>
日本は本当にプロパガンダ戦が下手ですよ。日本人であるにも関わらず、謝らなくても良いようなことを「謝れ」とわめく走狗がいますし。「平和ボケ万歳」なんて言って開き直ったカバがいますし。

>世界に向けたイメージ戦に使われる映画を作る国々と、国内向けに作った映画が「軍国化」と一部海外から非難されるのを甘んじる日本>
芸者の話を「軍国主義」だと力技の難癖をつける中国ですが、南京事件の映画化にはノリノリです。「放っておけば良いんじゃないの〜」で終わってしまう日本人って、やっぱり大人と言うよりもチキンですよ。冷静で物分りが良い人ぶってるけど、実は無責任なだけ。八紘一宇みたいなのも困るけど、日本人の厭国主義もここまでくると異常ですね。
Posted by 館主(マスター) at 2006年01月26日 16:36
なんでしょう、自分達の問題になるんだぞというように自分たちとそのことを関連付けて考えることができないせいでしょうか。
ライブドア問題におけるテレ朝の報道にもそういったものを感じてしまいました。
無責任に持ち上げるし無責任にこき下ろす。
無責任に謝罪するし無責任に他者に責任を求める。
その辺を考えて行きたいな〜なんて思ってます。
明日からまたちょっとの間海外に行ってきますが、外からそのことについて考えてみたいです。
私のブログのほうは更新が滞るかもしれませんが、館主さんのところにいろんな国から遊びにきます(^^)
Posted by bouzu at 2006年01月26日 23:37
bouzuさん、コメントありがとうございました。

>無責任に持ち上げるし無責任にこき下ろす。
>無責任に謝罪するし無責任に他者に責任を求める。
朝○新聞の天声珍語を読みましたが、やっぱり総選挙で堀江氏を担ぎ上げた自民叩きをしてますね。でも、民主の岡田サンだって、堀江かつぎを画策してたんですよーー。結果論として自民が貧乏くじを引いたけど、民主がエラソーなことは言えません。朝○らマスコミだって、東北の新球団を巡る報道では、堀江氏を英雄視するような印象報道をしていたし。TB○はバラエティ番組に出してたし。手のひら返してますよねえ。煽り祭をすることが、いずれは自分の国を悪くするのにね。当人達は自分のやってる矛盾にもしかしたら気づいているのかもしれないけど、祭が盛り上がればそれで良いのかもしれません。

>自分達の問題になるんだぞというように自分たちとそのことを関連付けて考えることができないせいでしょうか。>
人ごとなんでしょうね。国粋主義も考え物ですが、ここまで無関心なのをクールな個人主義というよりも、本当は一億総無責任男状態なんですよ。

海外に行かれるのですね。またアジアですか?良いですね。Bon voyage!
Posted by 館主(マスター) at 2006年01月27日 10:36
南京大虐殺も強制的な従軍慰安婦も事実として無かったというのにあの国は凄い国ですね^^もはやどれが真実で何が嘘なのか自分たちも分からなくなっているのではないでしょうか?
因みに現在の中国の首席、彼こそがチベット大虐殺にGOサインを出した男。

日本人は本当に平和ぼけという言葉がよく似合って仕方ないですね…。まぁ日本人とまとめて言いましたが、二手に分かれているような気がします。
そう考えると小泉氏や麻生氏、石原氏という方々は日本に無くてはならない存在ですね!!!

それをまた売国奴の文字がピッタリの朝○が叩くんですよね、ライブドアの問題や耐震偽装問題で。堀江氏逮捕前の朝○新聞と朝○系出版のAERAを御覧下さい。彼等がどれだけ堀江氏を持ち上げたかが面白いほどよく分かります!

以後は私の個人的な意見ですが映画SAYURIは芸者映画としては最悪だったと思います。歴史や芸者その物も完全なる監督の自己満足で、ファンタジー(日本のインタビューで)というなら芸者にする必要性もなく…、アメリカでのインタビューには「西洋では芸者について誤った解釈をしている部分が少なからずあると思う。この作品がそういった誤解を解くことになれば良い」と発言したり、監督自体の選択ミスだったようにも思えますね。(メイクが日本人の方だったそうで、「これは日本の芸者じゃない」と直接掛け合ったそうですが話すら笑って聞き入れてもらえなかったそうで)
サユリの設定、特別"綺麗な目"をした少女。その日本人であるはずのサユリが青い目であること自体、無知な白人映画だと言う事がよく分かります;(着物の襟が反対だとか、日本語が変だとかダメだしするときりが有りません。笑)
Posted by 失礼…通りすがりの者です at 2006年01月27日 15:31
失礼…通りすがりの者です さん、コメント拝読しました。

>あの国は凄い国ですね
かなり積極的に映画化の企画をハリウッド側にアピールしたのでしょう。日本人の無関心を思うと、あの厚かましさが羨ましくすら感じられます。

>彼こそがチベット大虐殺にGOサイン
そうだったんですか。そういう人物が平気で国の要職に就き、国際的な批判も浴びてないとは驚きですね。やはり彼らは批判をかわす戦術にも長けているのでしょう。

>日本に無くてはならない存在ですね!!!
安倍晋三氏もそうだと思います。ヒューザーの社長が事務所に嘆願しにきただけで、マスコミや野党から関係を邪推されて、難儀なことです。あのオジサンは公明の議員の所にも行ってるし、嘆願だけなら色々な政治家の所にも行ってるでしょうに、安倍さん叩きをする朝○らマスコミです。

SAYURI>映画を見た人から「あれは本当の日本じゃない」という意見を聞きました。私も原作だけ楽しめれば十分です。アーサー・ゴールデンの原作は、多少の幻想も盛り込まれていますが、外国人にしてはよく取材をしてあると思いました。トム・クルーズのサムライ映画も、クズだという話を聞きました。この映画は誤解を解くどころか誤解を深めそうですね。
ともあれ、あれがフシギ映画であるにせよ、軍国主義映画であるとうのは、妄想も甚だしいです。
Posted by 館主(マスター) at 2006年01月28日 10:28
マスターさんコメント有り難う御座います!!

>あの厚かましさが羨ましくすら感じられます
全くです。ある意味で尊敬の値に達するような…


>そういう人物が平気で国の要職に就き、国際的な批判も浴びてないとは驚き

彼がチベット大虐殺にGOサインを出したことで中国の指導者としての素質を見出され居間に至るという話ですから、本当に恐ろしい話です。第二の通州事件が起こっても彼が指導者ならおかしくないですね。


>あのオジサンは公明の議員の所にも行ってるし、嘆願だけなら色々な政治家の所にも行ってるでしょうに、安倍さん叩きをする朝○らマスコミです。

そうですね、あの出任せのような発言に乗って必死で安倍叩きをする馬淵議員もいただけない。マンション住民は政治に利用するな、趣旨をすりかえるなと憤慨しているそうです。


>私も原作だけ楽しめれば十分です。アーサー・ゴールデンの原作は、多少の幻想も盛り込まれていますが、外国人にしてはよく取材をしてあると思いました。

私も全く同感です。なかなかよく調べられている原作を監督等映画スタッフは全く違う物にしてしまった…というから外国人に新たな誤解を生みそうです。左前の着物の着付けをしている映画がオスカーのコスチューム部門にノミネートされているのもおかしな話ですがね…;
中国は国民の反日感情をどんどん煽るのに必死ですね…。加えて妄想・妄言が特技なようで^^;
Posted by 失礼…通りすがりの者です at 2006年02月03日 15:09
失礼…通りすがりの者です さん。再度のコメントありがとうございます!

>彼がチベット大虐殺にGOサインを出したことで中国の指導者としての素質を見出され居間に至るという話ですから>
マフィア組織みたいな体質のある国家ですね、あの国は。非道徳的な行為をお上が賞賛するとは、あな恐ろしやです。

>第二の通州事件
この事件については私、存じませんでした。検索して調べてみようと思います。

>左前の着物の着付けをしている映画
着付けが好きな知り合いのおばさんが「あの着方は何?(大河に出てた)渡辺謙だって着物の着方を知ってるくせに、スタイリストに合わせてた」と嘆いてました。映画を見たその人によると、チャン・ツィイーの踊りも全然日本舞踊じゃなかったそうです。ああ、また奇妙な果実ネタが……(この言葉知ってる人いるかな?)。

>中国は国民の反日感情をどんどん煽るのに必死ですね…。
それだけ階級格差による貧困層の不満が増大していて、無垢な大衆にわかりやすい敵を作る必要性があるのでしょう。だからこそリベラルで「大人な」日本人の皆様には、戦後処理を単に向こうの言うままやって危険ではないのか?と申し上げたいのです。中国の地雷撤去のために日本政府は一兆円をポンと出されましたが、大人日本人の方々には当然の出費でしょうな。ですが、あの大陸では国共内戦などもありましたし、まさか自分でも調べずに中国側の調査結果を鵜呑みにしているのではありませんかね?と私は思います。
Posted by 館主(マスター) at 2006年02月04日 10:57
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<上映禁止>中国で「SAYURI」
Excerpt: 反日感情悪化を懸念 来月10日に中国本土で予定されていたハリウッド映画「SAYU
Weblog: さぁ みんなで読んでみよう
Tracked: 2006-01-24 14:45
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