2010年01月01日

疑問残る一律の高校無償化

12/28の日経の社説を引用しました。
来年度予算案に高校授業料の実質無償化が盛り込まれた。公立高の場合は年間12万円ほどの授業料が不要となり、私立高の子どもがいても所得に応じて同額かそれ以上を助成する制度が始まることになる。

 焦点になっていた所得制限は「子ども手当」と同じく、結局は見送られた。文部科学省の予算計上額は約3900億円にのぼり、今後は毎年この規模の歳出が必要だ。

 高校進学率は98%にも達するから、義務教育並みに国費で授業料を負担する考えに一理はあろう。民主党がマニフェスト(政権公約)に掲げてきた重点政策のひとつである。

 しかし厳しい財政状況を踏まえれば、綿密な制度設計もなく公約実現を急ぐ必要があっただろうか。それに一律支援では、ゆとりのある家庭では浮いたお金を塾代など学校外の教育費にも回し、かえって教育格差を広げることにもなる。

 そもそも所得の低い家庭向けには、現在でも都道府県による授業料の減免制度がある。年収350万円以下の世帯などが対象で、支援を受けている生徒は全国の公立高で約1割いる。こうした世帯に限ってみれば給付元が置き換わるだけで新たな恩恵は少ない

 制度を来年度から導入するにしても、まず都道府県の授業料減免措置を拡充するかたちでの施策とする手もあったはずだ。生活が苦しく授業料の支払いもままならない家庭も、子どもを有名な私立中高一貫校に通わせる高所得の家庭も一律に支援するのには疑問が残る

 一律無償化と引き換えに、特定扶養控除を縮小して財源の一部をひねり出すことになった。高校生にほぼ相当する16〜18歳の子がいる世帯では控除額を大きく減らす。

 高校無償化との差し引きで、低所得の世帯ほど支援が手厚くはなるが、無償化そのものに所得制限を付けた場合に比べればメリハリに欠ける。高校に通っていない子の家庭は負担増になるといった問題もある。

 ひとくちに高校といっても中身は千差万別だ。その費用をどう支えていくのが適切なのか、教育改革とも絡めた議論を続けるべきである。ただ無償化ありきでは、様々な弊害が出てくるのではないだろうか。


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民主党のこういう福祉政策は見かけ倒しであると、常々思っていました。私の家人が高校教師ですので、こういうことについては多少知っているんです。

以前から、低所得家庭や母子家庭には授業料減免なるものが存在していました。今までにも彼らに対して配慮をちゃんとしてきたんです

それからもう一つの目玉政策であるこども手当て、年収の上限が2000万円とのことで、頭に?マークがたくさん浮かびます。上限なんてあって無きに等しいではありませんか? 高校生のいない低収入の世帯の皆様、そんなお金持ちために、税金を負担してあげても平気なんですか? 授業料無償化と手当て支給のために、扶養者控除がカットされるんですよ!? 実行するにしても、せめて年収の上限を400万程度にしてほしいものです。

それから、子ども手当てを現金で支給するそうですが、それも絶対やめていただきたいです。パチンコに使ってしまう親が出てきますから。レシートと引き替えに給付するなり、工夫をしてほしいです。

家人はいわゆる底辺校にも赴任しました。そこには学費を踏み倒して卒業していく保護者が何人もいましたが、彼らは授業料減免の対象ではありませんでした。何故なら年収が350万以上あるからです。ただ、支出の順序が間違っているだけなんです。学費を払わないくせに、子どもはipodやアディダスのスニーカーを持っていて、親は大型車に乗っていたりしました。そういう家は大抵、方々にツケがあったもんです。
一方、貧しくて雇用促進住宅に住んでいるような家庭も、頑張って授業料を払っていました。要は甲斐性の問題なのです。今日び、母子家庭だって普通に子どもを学校に通わせています。無償化したら制度を濫用する輩がのさばりそうです。

また、授業態度の悪い生徒も多いですね。よくTVで、貧しい国々の子どもたちが学校に行けないで、「僕も学校に行きたい」なんて訴えているのを見ますが、ああいう子どもたちにはお金を出してあげたいと思います。でも、日本の生徒を見る限り、わざわざ無償化してまで通わせなくても、勉強する気がないから早く働け、という子どもが多い気がします。学校に通えることのありがたみをもっと実感しないかぎり、お金を出してやろうなんていう気にはなれません。

やはり高校の授業料を無償化するなんて、馬鹿げたアイデアですね。単なる政府与党の人気取りにすぎません。


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posted by 館主 at 22:38| Comment(2) | TrackBack(0) | ニュース/政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 こんにちは。貴ブログが休止状態から復帰して何よりです。

 高校無償化の件ですが、授業料をタダにしたところで制服や教科書・教材などを買ったり、部活動をやったりしたらお金がかかるわけですね。遊園地の入園料をタダにしても、アトラクションに乗ったり飲み食いしたりしたら(しかもこの遊園地では飲食物の持ち込みは禁止されていて、園内の高い飲食物ばかりを買わされる)そのたびにお金がかかるので、結果は大して変らないのと同じようなものです。

>高校生のいない低収入の世帯の皆様、そんなお金持ちために、税金を負担してあげても平気なんですか? 

まあ、これだけ少子化が問題になっているんだから、私のような子どものいない非国民(苦笑)は、多少税金を高くされても文句は言えないと覚悟していますが。

>日本の生徒を見る限り、わざわざ無償化してまで通わせなくても、勉強する気がないから早く働け、という子どもが多い気がします。

それは私も同感です。しかしヤンキー高校生の兄ちゃん姉ちゃんは、高校をやめたらろくに就職もできず、正真正銘のゴロツキになっちゃうらしいからねえ。
世の中には「学校」というシステムが性に合っていない人間も少なからずいるものですが(そのような人の中にはエジソンやアインシュタインもいますね)、そのような人まで学校に行かなければ一人前になれないというのも、かえって問題かもしれません。
Posted by 南溟 at 2010年01月16日 20:58
コメントありがとうございます。復帰したのをよく見つけて下さいましたね。返信遅れましてすみません。

>〜をやったりしたらお金がかかるわけですね。〜結果は大して変らないのと同じようなものです。
>まあ、これだけ少子化が問題になっているんだから〜

南溟さんのお考えを踏まえて、改めて私が思うに(それでも意見が異なるでしょうが)、せめて条件付で高校無償化をしたらいいのじゃないでしょうか。記事にも書いたように年収の上限を下げるとか。あと、扶養者控除の削減を見直してほしいです。

私の世帯も小無しディンクスなので、子どものいる世帯よりは確かに経済的に楽なのですが、かといって記事に書いた理由から全面的に賛成できないのです。

>高校をやめたらろくに就職もできず、正真正銘のゴロツキになっちゃうらしいからねえ>
まあ、確かに学校が居場所になりますからね。
Posted by 館主@管理者 at 2010年01月17日 15:04
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