行ってきたのは東関西某県にある某美術館。「某」と記すわけは記事を読んだらわかります。
自然豊かな山の中をひたすらバスで走ると、近未来的な空間に着きます。海外の高名な建築家がデザインした美しい美術館が、広大な敷地に広がっています。
所蔵品もまた古今東西の素晴らしい美術品ばかりで、オーナーの趣味の良さをうかがわせます。古代ローマやエジプトから近世日本の日本画まで、幅広く取りそろえています。
壁面は大きなガラス張りで、豊かな山々を一望できます。ふと、その中に巨大な台形の建物と高速道路の橋梁のような建物が見えました。何だろうと思って職員の人にたずねると、「あれ(箱形の建物)は〜〜〜〜教団の礼拝所で、横にあるの(橋梁)は鐘の塔です。一般の人は入れません」と言うではありませんか。
私はこの美術館がとある宗教団体の所有物であることは前々から知っていました。それでも、「素敵な美術館だ」という評判を聞いていたので行ってみたのです。
職員の話を聞いて驚きました。聞いたこともない新宗教の団体が、この立派な美術館だけでなく、遙か遠くに見える巨大な建物、そしてそれら全てが建つ広大な敷地まで所有しているのです。
多くの芸能人が入信しているあの某新宗教団体ではなく、その日初めてその名を聞いた団体があれだけの資産を所有しているのです!
宗教団体について考えさせられましたね。
館内に創立の理念が書いてありました。「数十年来、会祖は人助けに邁進しておりました」だってさ。古代エジプトやローマの古美術品を買うのに、どれだけの費用が必要なのでしょう? それを信者からの巨額のお布施でまかなっていて、何が人助けなのでしょうか?
私も割と厚かましい人間ですが、さすがにあんなえげつない行為をしているのに「ワタシは身を粉にして人助けをしておりました」なぞと嘯くことはできません。マザー・テレサみたいな人ならわかるけど。
ネット上のエンサイクロペディアで調べると、盗掘美術品を国際的な闇シンジケートから購入したそうです。イタリアの検察から返還要求が出ているとか。
美術館や教団施設がある広大な敷地も、地元議員に金を握らせて怪しい手法で入手したんだとか。
私がこの美術館に行くことはもうないでしょう。どれほど素晴らしい所蔵品があったとしても、信者の人たちの血と汗を思うと、とても落ち着いて観賞する気持ちにはなれません。
この教団でさえもこんなに莫大な資産を有しているのだから、前述した某有名団体はどんだけのスケールなんだか。
民主党が宗教法人に課税してくれたら見直すんですが、やっぱり手出しはできないんでしょうな。日本人はのんきすぎます。信教の自由は確かに尊重すべきですが、信者の生活を崩壊させるようなカルトは、国家が取り締まるべきです。
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