2010年10月31日

反貧困の勉強法

書評です。
やはり和田秀樹先生の考え方は好きです。人によって色々感想はあるだろうけど、私はこの人の合理的な考え方が好きです。

和田先生の著書の感想は過去の記事でも書いています。
和田秀樹も女性を応援している」「和田秀樹も女性を応援しているA」

この人は灘校から東大医学部に進み、現在は精神科医をしています。医師業の傍ら、自己啓発や勉強方法のハウツー本を出しています。勉強法は受験生向けから社会人(資格)向けまであります。

この「反貧困の勉強法」は、「学歴勝者になることこそがこれからの格差社会を生きのびる(一つの)術である」と説いています。まさに、マスコミや日教組が聞いたら嘲笑しそうな思想です。

このエリート先生。別に、己の歩んできた道を自慢したいがためにそんなことを説いているのではありません。色々なデータや説を提示して、何故高学歴であることが得であるかを、淡々と説明しているのです。私のような凡人がそんなことを説いても、説得力はないでしょう。

マスコミや文化人と呼ばれる人々が受験戦争に批判的でも、真に受けてはいけないと先生は説きます。彼らは業界のコネで、自分の子息を一流企業に就職させることができるし、芸能人の子供は難なく二世スターになれます。そんな連中のおためごかしを聞いてはならぬとのこと。


学歴がなくても特殊技能があれば食いっぱぐれないんじゃないの?」……私のような見聞の浅い者はそう思っていました。例えば職人とか。

でも、先生によると一概には言えないそうです。例えば料理人>現代、安売りチェーン店が台頭し、安売り焼肉店や回転寿司店が、個人経営の飲食店を圧迫しているそうです。人々がユニクロの服をこぞって着るのと同様、お客は安売り飲食チェーン店のそこそこ満足できるメニューも好み、そちらで満足するそうです。生き残れるのは超一流の寿司店だけで、あとの寿司職人は回転寿司屋に雇われることになる可能性も出るのです。

確かに、地方都市に住んでいると、町の飲食店の盛衰とそのサイクルが早いのに目を見張ります。いつの間にかつぶれてしまった飲食店の多いこと! おそらくそれは都会でも同じかもしれません。料理人としてやっていくには料理の腕以外に経営手腕など、様々なものが問われるのでしょう。普通のサラリーマンより厳しい世界です。

知り合いに家具職人の人がいますが、不況にあえぐ地方の町では注文もなくなってきたと言っています。バブルの頃は注文があったのですが。美容院もそこかしこに乱立していて競合になっているような気がします。おまけに薄給で拘束時間も長いし。


職人や料理人など、個性を生かした技術職はよほどの腕を要求されるようになってきました。まして大量生産が主流化する現代では、オーダーメイドや家内制手工業はますます廃れていきます。和田先生は、そんな時代の持たざる者の武器として、学歴を挙げているのです。むしろ東大に入れば、外資系金融企業に雇われ、年収数千万円になるのも夢ではないと説きます。

都会の人が聞いたら「そんなこと当たり前じゃん」と言いそうですが、この地方ではそういう雰囲気が(都会と比べると)希薄なのですよ。都会と地方では情報の格差があります。


う〜〜ん。上手く言えるかなぁ? 職業に貴賤はないと思うのですよ。でも全ての職業が等しく稼げ、安定しているわけではないのです。学校の先生は全ての職業や(進学先の)専攻科は等しいとしか言わないけど、リスクがあるものについてはそれを教えてやったって私は良いと思うんですけどね。

私だって役に立たないってはっきりわかっていれば、文学部なんかには進学しなかったです。何故なら私の家は金持ちの道楽分野、すなわち音楽とか哲学を学べるような家庭ではなかったからです。投資してもリターンがあるかどうかわからない分野は金持ち学問だと思ってます。実業学科ではありません。金持ちはそういう教養学科を専攻しても、お家のコネで将来なんとかなるでしょう。でも、庶民はやはり実業を学ばないと食いっぱぐれます。
でも学校はその違いを教えてくれません。「好きならやれば良いけど就職はないよ」とか「好きならその職に就けば良いけど、保証はないよ」って助言してもくれても良いと私は思うんですよね。

三流大学に行って就職が無いくらいなら、実業高校から学校推薦で地元優良企業に就職した方が堅実だ、とかなんで大人は教えないんでしょう? 「職業にも学校にも貴賤は無い」と建前を言うばかり。何でだろう?



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posted by 館主 at 19:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 読む/新書・随筆 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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