2006年05月21日

専門家佐藤優の語る外交

前回に引き続いて佐藤優の「国家の自縛」についての書評を書く。彼の語る時事観はなかなか正鵠を得ていると思う。


「日米同盟は堅持すべし」
佐藤優氏は「一番頼りにすべきはまったく異論の余地なく米国だ」と主張する。米国の国務省では親日派と親中派の綱引きが戦前から常にあり、今でも続いているそうである。日米同盟が永遠に続くというのは、戦前日英同盟が続かなかったのを見るとおり、幻想のようなものらしい。イデオロギッシュな新米主義のスローガンを繰り返すのではなく、現実的に米国を日本につなぎとめる方策を考えることが大事なのだ。


「BSE問題」
↑そこで出てくるのが、左翼が口角に泡を飛ばして米国批判をしているこの問題である。佐藤氏によると、政治と経済が絡まった問題において、米国は今まで日本を支持してくれたそうだ。BSE問題というのは米議会を巻き込み、中南米への肉の輸出問題もあいまって、政治と経済が絡む問題である。その経済絡みの政治問題で日本は米国に配慮してくれない。しかも小泉さんに対してブッシュ大統領が電話するという最終兵器まで使ったのに、効果がなかった。こういう態度では、政治と経済が絡まる中国問題で、米国が日本をサポートするだろうか?と彼は問う。

確かに牛肉の検閲を厳格にすることは重要であり、正論である。しかし、社民一派の主張していることは、外交関係を無視した理想論なのである。「アタシはそんな牛肉は欲しくないの! だって正論なんだもん! 以上終わり」と、周囲の人間関係を無視して自分の要求だけを押し通す姿勢である。
佐藤氏は、「日米同盟は重要だから、日本としては折れますよということをやれば、中国の反日暴動に関してはもっと中国に対して厳しい姿勢で出て行くことを、ブッシュ大統領にお願いできる」と説く。ちなみに社民等左派一派は、「反日暴動は日本が過去を反省していないから起こった」と思っているので、そんな根回しのことなんかどーでも良いのである(爆)。ヒジョーにわかりやすい人たちだ……。


「靖国問題」
佐藤氏は靖国反対論者に対して批判的だ。左派だけでなく最近は経済人からも反対されているこの参拝を、彼は見事な論できり返している。
------------------経済と政治がからんだ問題といえばこれもそうだ。最近、経済人が靖国参拝に反対し、それについて小泉首相が「経済は経済、政治は政治」と反論した。すると「だって経済は政治と結びついているでしょ? 経済を重んじるのが政治でしょ?」とマスゴミは、小泉発言を批判する。経済人の金儲けに即した下心はわかるけど、そうは言っても小泉さんのように突っぱねてはいられないでしょ?経済だって大事でしょ?と言いたいらしい。

こういう屁理屈で靖国参拝に反対してはならないと佐藤氏は説く。「小泉首相の靖国参拝はいけないなどと言う変な経済人の連中は、日本人でありながら日本国家観よりも自分の企業の利益を重視しているわけなんです。経済と政治の結びつきがわかっていないので、経済人としての発言が政治的に日本に与える影響を過小評価している」
「そんなことを言っていたら国家が弱体して最終的にはなくなってしまう。彼らは日の丸を背負っているから仕事ができるわけで、日本国家がなくなったらそんな企業は相手にされないんですよ。ブーメランが回ってきて自分の首をかき切ることになっているのがわかっていないんで、そういうような人間が社長をやっているような会社に勤めている従業員はかわいそうだと思います」


靖国を巡る経済人の態度に対する批判的な記事を、ここでも読むことができるのでリンクした。情けない経済同友会の「首相の靖国参拝は好ましくない」提言(byゆうくんの部屋)


最後に「東アジア共同体構想」
佐藤氏がこれについて批判的なのは、一つはこの構想が「大東亜共栄圏」と同じ論理構成を持つようにみえるからだ。中国が周辺世界を「解放」するという、高圧的な使命感が見え隠れする。もう一つはリアリズムである。「唯一の超大国である米国を抜きに何ができますか?」と彼はたずねる。

今、朝○新聞が中心となって、麻垣康三の福田氏を推す一大キャンペーンを展開している。彼はアジア外交を重視するという事だが、特アに媚びる外交を展開するのではという懸念がある。そこらへんを質すことが大切だ。

前述の「ゆうくんの部屋」ではこの件についても記事を書いている。どうしても福田氏を総裁にしたい朝日新聞が社説で世論誘導



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posted by 館主 at 10:44 | TrackBack(1) | 読む/新書・随筆 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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