2011年03月05日

安倍政権の失策 教員免許更新制


いつかこれを書かねば、と思いつつ日々過ぎていきました。安倍晋三氏の首相時代、彼の唯一にして甚大なミスと私が考えていることについてです。(一応言っておくと、安倍さんが政権発足当時に抱いていた指針は、実に前向きで賛同できるものでしたよ。↓それは一番で紹介した著書でもよくわかりました。)

重大な失策とは、教員免許更新制度を導入したことです。文字どおりの制度ですが、詳しくは外部リンクをご覧ください。つまり更新研修を行わないと、教師のみならず資格保持者は教員免許を失効してしまうんですよ。私の家人は教員のなのでその話はよく聞いています。

まあ、この制度の導入で教員組合をますます敵に回してしまったんですね。まあ、保守派議員の多くは日○組とか全○なんてやっつけてしまいたい気持ちなんでしょうが、これは色々な意味でまずいです。

もちろんこの更新制度は、非組合員だって受けなければいけない決まりなので、組合員以外の教員の反感も買います。そこへ、労組が「政府の横暴に対して共闘しよう!」などと呼びかけたら、非組合員だって入っちゃうでしょう。組合メンバーの増員はすなわち組織の強化につながります。

免許更新のための数十時間の講習は、受けるのに3万円もかかります。超ど田舎の学校のマイナー教科の先生なんか、近隣の大学にその教科の講座がないから、講習を受けるために夏休みに泊まりがけで近県に行きます。面倒くさいだけじゃないんですよ。担当するのは各地方の大学だから、大学の先生の仕事も増やしているんですよ。

元々、教員の資質を上げるために始まったこの制度は、確かに教科の良い勉強にはなります。しかし、教員の「資質」上げる、引いては不適格教員の間引きや更正には何ら役に立っていません

何故なら、不適格教員というのは仕事をサボっていますから、講習を受ける暇なんてたっぷりあるんです。一方、仕事熱心な先生は校務に部活に忙しいから、講習なんか入るとてんてこまいになってしまいます。

そもそも教員の研修というのは、元から定期的にあったんですよ。小学校の先生なんか、やたら研修研修の毎日で夜も遅いじゃないですか。これ以上研修を増やしたら、そりゃあ反感を買いますよ。研修も大事だけど、教材研究や授業準備に充てる時間を増やした方が、よほど子どもたちにとっても良いと思いますね。

あと、校長や教頭など管理職は制度の適用外である、という特例(抜け道)を作ったことも問題点です。

当時、安倍さんの周りにはどんな人がいたのかよく知りませんが、教育現場のことをあまりわかっていませんでしたね。これでは安倍政権の崩壊、引いては保守政権の崩壊にもつながるわけです。

安倍さんの仲間で、日教○を忌み嫌っていたのが宮崎の中山議員でしたよね。案の定、アカ教師たちには嫌われています。そのまんま東が馬脚をあらわして都知事選に出馬しようとしていることすら、「宮崎県知事の後釜を狙っている中山にそそのかされたからだ」と、教組内では流布しています。そのまんま東の誰が見てもあからさまな野望は中山さんのせいにされてます。

私だって教組のイデオロギーは嫌いですよ。でも、教員免許更新制度は、非組合員の教員まで敵に回すような政策でした。

安倍さんの一派がもう一度政権を執るつもりなら、この制度の廃止を公約にすることですね。「え〜〜! 何だったのあれは?」ってブーイングを飛ばされるでしょうが、誰にでも間違いはありますよ。男らしく間違いを認めて改めるべきです。

教組を潰そうとしても、ああいう闘争好きでしぶとい連中を潰すのは至難の業でしょう。それよりも、非組合員が安心して仕事に従事できる職場環境を作れば、自ずと組合に入る教員も減るでしょう。なにしろ、組合には当番だの動員だの、月1万くらいの会費だの、面倒なことが多いですから。自然消滅を促していけば良いんじゃないでしょうか。



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最後に、こんな更新頻度の少ない所に、毎日コンスタントに40名以上のビジターがいらっしゃることに、感謝いたします。
posted by 館主 at 17:14| Comment(2) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久しぶりです。

私の小六のときの担任はいわゆるM教師でした。それ以外にも、私が世話になった教師には「あんな奴を『恩師』などとは口が裂けても呼びたくない」と思いたくなるような人間など何人もいます。
だから私は、「教員免許更新制でダメ教師を排除してくれ」と考えていたのですが、現実はうまくいかないものですね。

そもそも、今の日本は教育の機能をなんでもかんでも学校に押し付けすぎのように感じます。今どきの子どもはませているから性教育をやれだの、子どもがニートにならないようにするために中学校から職場で実習をやれだので、それらの中には意義のあることもあるでしょうが、これでは先生が忙しくなるのも道理ですね。そもそも、先生はあまり忙しくなると、そこで教員村の閉鎖的な慣行に染まって視野が狭くなり、ダメ教員への道まっしぐらというのがお決りのパターンだし。
Posted by 南溟  at 2011年03月06日 00:29
お久しぶりです、南溟さん。

>私が世話になった教師には「あんな奴を『恩師』などとは口が裂けても呼びたくない」と思いたくなるような人間など何人もいます。>

子どもから見る人物像と大人から見る人物像は異なることもあり、厳しいことが必ずしも悪いことではありません(まあ、それはおわかりだと思いますが)。ですが、おっしゃることはわかりますよ。

>今の日本は教育の機能をなんでもかんでも学校に押し付けすぎのように感じます>
そうなんですよ。家庭で躾けるべきコトまで学校の責任にされてます。

確かに、不適格教員はいっぱいいますねえ。大分みたいにコネで採用された連中もいっぱいいますよ。

家人から聞くと、M教師というのは年次の高い人に多く見られるそうです。というのも、怠慢を注意されづらい立場に来たからです。新米教師が不慣れなのは怠慢の内には入りません。

勤務中に(恒常的に)昼寝をする中年教師は一人や二人じゃなかったとか。そういう連中は組合に入ってたりします。だから首にはできないし、仕事は手抜きなのに、校長や教委との組合交渉ではいたって元気に攻撃に加勢しています。

不適格教員を排除する方法をもっと精選することが、安倍さんたち保守系議員の課題です。左派議員は組合の言いなりですから当てにはできません。
Posted by 館主 at 2011年03月09日 13:02
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