母が高尾慶子の他に、井形慶子のイギリス本も送ってきた。W慶子である。「古くて豊かなイギリスの家 便利で貧しい日本の家」(新潮文庫)である。井形さんは住居に焦点を当てたイギリス礼賛本を書いている。

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つまらない本だった。イギリスを礼賛する仕方にどーしても無理があった。日本の便利な仕掛けや機能を行き過ぎとし、不便なイギリスのそれを「シンプル」とするのは強引だった。ものは言いようとはまさにこのこと。
たとえば、「日本のトイレはスペースシャトルか?!」などと揶揄っているが、私に言わせればこちらのトイレは最低だ。まず公共のトイレは汚いし、学校のトイレなんか嘆きのマートル(ハリーポッターに登場するトイレの花子さん)が飛び出してきそう。水量が少なくて、なかなか流れないトイレも多々あるし。井形さんの言うようにウォシュレットや温水便座はどうしても必要なものではないが、基本的な機能すら劣っている。便座の円周より、便器の円周の方が大きいので、腿が便器に触れて気持ち悪いったら!しかも、プラスチックや木の硬くて平たい便座を、家庭でも便座カバーを付けずに使用していた。ああ、あの気持ち悪さを思い出してしまった〜〜。
日本人がすぐに家を建て替えることに批判的だが、日本は地震の多い国なのである。また、霧雨のような水量の少ないシャワーは節水になるんだそうな(んな、バカな)。私はあのチョロチョロシャワーで、ちゃんとシャンプーの泡が流しきれるのか心配だ。おまけにヘッドが頭上に固定され動かせない。風呂水を洗濯に使う我が家の方がよほど無駄がないと思うが…。フランスでは水量も多く、ヘッドも動かせた。
ウサギ小屋に住むストレスが少年非行を生むと書いているが、階級性のあるイギリスの方が非行少年が多い。さらに、浴室と一体になったトイレが、広さゆえにストレスを減らすのだそうだが、便器の見えるお風呂で長風呂なんか、私にはとてもできない。ちゃんと掃除してないと臭うぞ。おまけにシャワーカーテンはあっても、お湯がトイレ部分にまで飛び散りやすい洋式スタイルは、日本人の入浴スタイルには合わない。
さらにはイギリス人主婦の手抜き料理をまで賛同する。料理に手間をかけない分、食事中、後の会話を楽しむのだそうだ。私だったら、手がかかっても美味い料理を食べたいものだが。その方が健康にも良い。あれが不味い飯の原因なのだな。文化の違いゆえと書いていたが、食と入浴に楽しみを見出せないイギリス式ではいきたくないものだ。
イギリス人はプライドが高い。以前、日本で同僚だったウェールズ人も、日本より劣る面を認めようとしなかった。日本と異なり、商店が夕方には閉まり、光熱費が支払え宅急便が出せるコンビニが無いことを、「文化の違いだ」と言いのけていた。とにかくあの国の人間は、物事を効率よくしようとか考えないのに、よくもまああんな強がりを言うものだ。他人の良い面を素直に褒める気はないのか?
井形さんの本で一つだけ共感したのは、日本の景観の醜さである。あんなに全体の統一がとれていない景観は、ヨーロッパでは珍しい。個人の自由を楯にして、金沢の古い町中に平気で洋館を建てる。私だったらそんな厚かましい真似はできない。田舎の田園地帯に突如として現れる、極彩色の巨大パチンコ店や、高速道路のインターチェンジ近くに並ぶ、ディズニー城のような連れ込み...。外国の人が見たらなんと言うだろう?パチンコ屋も連れ込みも、せめて安土城みたいにしてくれれば、和の雰囲気を壊さないのだが(笑)。無計画な都市計画をなんとかしてもらいたいものだ。
この本は読まなくてもOKである。
イギリス礼賛に固執するあまり、井形さんはその住まいの重大な欠点に触れていない。彼らは流しで3角コーナーを使わない。ゆえに生ごみは排水溝垂れ流しだ。そしてごみを分別せずに捨てている(書いてはいたが事も無げといった感じだった)。缶も生ごみもぜーんぶ一緒くただ。乾電池も!彼らの夢の島は広いのか?そういった実情を知らずに井形慶子の本を読むと、ただただ無垢に英国マニアになってしまうのだ。本を売るために都合の良い情報しか書かないということに気付かない。
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館主さんのコメントには私も大きくうなずきました。
井形さんの著書全般に関しては何とも言えませんが、↑の本に関しては「え〜?」の連続でした。こちらのことはヨークにお住まいのAppleさんもよくご存知でしょう。
イギリスにも、確かに日本にはない良いところがたくさんあります。でも、日本と比べてどうこうっていう論調が嫌ですね。メディアや文屋は、兎角そういう論調に傾きがちで困ります。この国のいい加減なサービスに接していると、日本人ほどキチッとしている民族はいないと実感しますよ。何故そこまで卑下するか?って思います。
貴記事を読んで、少しほっとしました。日本の街中に、イギリス式の家なんて建てたら、それこそ景観にあわないんじゃないの?どうしても建てたいのなら、信州の山の中とかにするべき・・と言ったのですが、通勤ができなくなると困るので、駅徒歩10分以内でないとダメなんですって。う〜〜む。
読み進めていくにつれ、知り合いのイギリス人はこんなじゃないなぁ、と思ったし、他の国と比較して、自分の国を卑下するのは、もっとも自分の国にプライドを持っている人たち、たとえば、西洋人など、にとっては、卑しいことのはず、と思いました。英語版出して、イギリスで出版したら、扱き下ろされると思う。日本人が本当に軽蔑されるから、絶対に止めて欲しい。(幸い、そういう話は無いみたいだけど)
ま、伊東家の食卓、または、イギリスの偏ったカタログ本、くらいのつもりで・・・・、ってところでしょうか。
井形本>大したこと書いてないと思いますよ(笑)?当たり前のことを、無理やりイギリスと結びつけて書いているでしょう。
>景観にあわないんじゃないの
そうですよね。日本人は景観に対する意識が低く、全体の調和にはお構いなしです。
イギリス式の家といっても、どこまでイギリス式かですね。外観だけでなく、中身までイギリス式にするとしたら、不便なことこの上ないですよ。日本の風土に合っていません。井形さんは余剰スペースをどこでも収納にしてしまうことすら、「やりすぎ」だと批評しています。何でもものは言いようです。収納は大いに越したことないでしょう。これは日本人の創意工夫が建築にも表れた結果ですよ。
>知り合いのイギリス人はこんなじゃないなぁ
イギリス人でもいろいろですよ。階級によっても違うし。
>他の国と比較して、自分の国を卑下するのは、もっとも自分の国にプライドを持っている人たち、たとえば、西洋人など、にとっては、卑しいことのはず、と思いました。>
やたら卑下するのが謙虚だと履き違えているのでしょうが、外国ではそんな美徳はありません。専制君主がいるような貧しい国から来た人でも、祖国を誇らしげに語ります。日本人では「愛国心」というと兎角「右翼」にされがちですが、国家組織に賛同できなくても、せめて土地や文化には愛情を持ってほしいです。この卑屈さはマスコミや教育の悪影響のせいですね。
井形本>イギリスに住んだことなんかない、イギリスオタ用の本ですよ。
私が読んだのは豪華で貧しい日本の家とかって本なんですが、違うなぁとおもう部分も確かにありました。
私が共感できた部分は、emiさんと同じになりますがイギリス人の景観を国と住人が協力して大事にする考え方です。京都のように日本も各自治体単位でわっしょいわっしょいやっていきたいもんだなぁとおもいました。私の住む北海道には高速道路やら山を切り開きダム建設やらの工事ダラケです。
川に行けば護岸工事だらけで三面張りあたりまえ。
もう公共事業はたくさんです。公共事業に投資するお金を日本の美しい景色保護にかけていってもらいたいと思います。
共感できなかった部分はやはり日本を欧米と比べ卑下する点です。海外で働いて住んで思った事は、自分が日本の事をいかに知らなかったか、どうしていままで日本が漠然と好きではなかったのか、日本という国はなんて安全(今はそうではないといわれてはいますが)で快適で毎日美味しいご飯が食べられて、日本人の平和的考え方も好きになれましたし。
「愛国心」に関して全くもって同感です
自分もそうだったように、愛国心をもたせないような今の日本のありかたに私は憤りを感じます
帰国してから、ひたすら神社や寺廻りをするようになりました。イギリスの家はイギリス人には良いと思うけれど日本人には不向きな点も沢山あるとおもいます。
ただ、あの本を読んでもう一度自分達の生活や日本に対する考え方を考えなおすには良い本だと思いました
おっしゃることに賛成です。私は地方在住ですが、たまに田舎の方にいくと景観の統一感に見惚れてしまいます。こういうのを保存するように自治体をあげて取り組んでほしいですね。観光地として村を活性化させたいなら景観保持ですよ!コッツウォルズの日本版です。
北海道にお住まいとのことですが、実は京都や他の地方都市よりも知名度があるのではないかと向こうで感じました。メキシコ人の友達に「私の田舎では冬に雪が降る」と言うと「北海道?」と聞かれました。その人のお母さんも知ってました。東アジアで人気の日本の観光地は、東京近辺の次が北海道なのではないでしょうか。「ペイハイドーに行きたい」と中国人や台湾人から言われました。北海道の美しい自然を変にいじくって外国からのお客様をがっかりさせないでほしいです。
イギリスの河川を見て感動しました。「ヨーロッパの川だー!」と友達と言ってました。風景画に出てきそうな川は、日本の護岸工事をした川と違って自然です。日本の場合、台風があるから仕方がないのかもしれません。テレビで日本各地にヘンテコな箱モノがバンバン造られているのを見ましたが、あれには憤りを感じます。土建屋にお金を落としたかったんだろうけど、元が取れないし維持するのにもお金がかかるし。あれを景観維持に回せば良いのにと思います。
私も海外に行くまでは、欧米の方が進んでいるのかと思っていました。男性だって紳士的でフェミニストで…(笑)。隣の芝は何とやらという状態でしたね。愛国心もそうですけど、日本人はダブルスタンダードに基づいて自国を卑下していますね。欧米と比べる時は「欧米人の方が大人でリベラルだ」と評し、貧しい途上国と比べる時は「日本人が失った素朴な心を持っている」などと言います。これは文屋がよく使う手ですな。
海外在住経験のある人から、私の井形評に反論をいただくのですが、同じ経験者でもどうしてこう違うのか不思議です。確かに海外在住中の人の中には居住国の方が水が合っている人もいました。私の知ってるお姉さんなんかはカナダに親を呼び寄せるつもりでして、「日本の男なんてどうしようもないから」と現地の男性としか付き合いません。移住はともかく人種観がわからないのですが、人それぞれなんでしょうかね。
私は5年ほど井形さんの会社で働いていました。
ここで井形さん個人の話をするつもりはありませんが、明るくて素敵な人ですよ。でも好きになると盲目になってしまう人だから、ここまでイギリスを絶賛する本が書けたのでしょうし、イギリスの本をこれだけ沢山書けたのでしょう。
日本に住んでいると、外国が良く見えたりします。勘違いしてしまします。今、アメリカに住んでいますが、日本で聞いたアメリカ文化(ここに文化なんてあるの?)やアメリカ帰りの日本人が絶賛していたアメリカの社会システムとは全くかけはなれているのには、正直、びっくりしました。一体誰がこんなデマかせを日本に持ってきたのでしょうか?アメリカの話ですみません。
日本人(一部のおえらい人)は絶対アメリカのまねをしてはいけません。経済にしろ、教育、生活全て破綻の道を歩みます。挙げたらきりがないので
ご質問ある方はメール下さい。
外国に行くと日本では見えなかったことが見えますよね。それは私も実感しております。えーとメルアドがないですが…。アメリカ>他の国にはない著しい短所と長所がある国だと思いますね。利用できる箇所もあることはあるので、なるべく嫌な面には巻き込まれずに、メリットを引き出せるように上手く付き合いたいものです。なかなかそれも難しいんですが…。